亀岳林 万松寺

四十二世の想い

織田信秀公が乱世の世において、自身の心身平穏を願い織田家の菩提寺として開基した万松寺。

「お寺=供養=故人」とイメージされる方が多くいらっしゃいますが、本来お寺の役割はそれだけではありません。信秀が願ったように自身の心身平穏を祈願したり、説法によって悩みから解放されたりする場所でもありました。
また、江戸時代の「寺子屋」という言葉からもわかるように、未来を担う人々が集い、学ぶ場所でもありました。
歳月が流れ時代は大きく変わり、病を治療する場は「病院(医療)」となり、学びの場は「学校(教育)」となりました。しかし、医療や教育が発展した今も心と身体に悩みを抱えていたり、生きるための知恵を探している人がたくさんいます。

私は万松寺が「人々を元気にする場所」という、お寺の本来あるべき姿を取り戻していくために、故人を偲び供養することはもちろん、学びや行事を通じて現代を生きる人々が集い、仏教の豊かな智慧に触れ、つらい時や悲しい時は心穏やかに、物事に迷った時や悩んだときは道標を見つけて頂けるようなお寺でありたいと願っています。
そのためにも、先人たちが遺した良き習わしは継承し、また時代の先を見据え革新的な政策により活性化を図った信秀公と息子 信長公のように、悪しき習わしは改革し地域発展に努めることがこれからの万松寺の役割であると考え、日々精進してまいります。